ある部品の入手に手間取り、停滞しているW126 MT化ですが、なんとか解決策が見つかりそうです。
心苦しいですが、オーナー様にはもう少しお時間をいただくことになりそうです。
さて、今回は日本ではあまりお目にされることが無いマニュアルのシフター周りです。
部品点数が多く、複雑な構造です。
フィーリングがあまり良くないと言われるメルセデスのマニュアル・シフトですが、部品点数が多い分、各部の小さな磨耗やガタが全体として大きくなります。
W126用は中古をベースにしないと、この辺の新品部品の供給は厳しい様子です。
「フィーリングが良くない」原因は、その個体の状態が良くないことが殆どです。
このリペアキットを使ってカッチリとしたフィーリングに仕上げたいと思います。
その前にまずはクリーニング。これを見て、いかに室内の隠れた部分が汚いかお分かりだと思います。
超音波洗浄器と特殊なソルベントでこの通り。新品みたいです。
右のアルミ部品そのものとブッシュを交換します。このブッシュがちぎれてしまっているものもあります。その場合、とてもフィーリングが悪くなります。
球体部分のアップです。この部分を支点としてシフトレバーを動かします。
画像では伝わりにくいですが、上半分は目視でわかるほどの段付きができてしまっています。
完成。
文章で書けばこんなもんですが、この作業も結構な手間です。
当ショップでは、直接身体に触れる部分のフィーリングには特に拘りたいと思っています。
ブッシュ一個の磨耗が、0.5mmのガタが、実際にはそれ以上に感じられることを知っています。
機械がきっちり機能していようとも、最終的にはコントロール系統によってフィーリングが表面化されます。
クラッチやブレーキ、アクセルペダル、リンケージ等のコントロール系統がカチッとしていなければ「良いフィーリング」は望めません。
16Vなどでフィーリングにご不満がお有りだけども
「まあ、こんなモン」と諦める前にお問い合わせくださいませ。