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Ferrari 328 ウォームアップ・レギュレーター

Virage Old and Neo Classic Car

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

摘出したウォームアップ・レギュレーター。

名前からしてウォームアップの時にしか機能していないと勘違いされている方が多いようですが、とんでもございません。

コントロールプレッシャーを司る重要な部品です。フルロード時(加速時)などにもモロに関係があります。

調べると328用で3種類あります。

過去に不具合があり、不適合なものが装着されているものもあります。

外観が同じ、装着が可能、装着したが然したる不具合が感じられないということでそのままになっているものも多いのでしょうが、

「特に不具合が感じられない」ということと「パフォーマンスをフルに発揮する」ということは全く違う話です。

先日のインジェクターの話と違い、ウォームアップ・レギュレーターは種類も多ければセッティングも重要です。

BOSCHは基本は全てが同じシステムのKジェトロにおいて、この部品で車種ごとのキャラクターづけを目論んでいたのでしょう。

このお車はUS仕様のラムダ・フィードバックで補助エアバルブ無しのEGR付。

年式的にもO2センサーの劣化も考えられます。Kジェトロがきれいに作動し、フィードバックがうまくいけばEGRは取っ払ってスッキリ男前仕様にできるのですが。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

さくさくバラして超音波っと思ったのですが、過去に空けられようとした痕跡。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

しかも何かセメント状のものを塗りたくってあります。いやな予感。

当社に到着する前に掃除されたメッシュフィルターには再びゴミが付着しています。腐ったガソリンのデポのようです。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

さっさとバラすはずだったのに、この4本のビスを外すのに60分を要しました。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

マイナス頭のビスというだけで気を遣うのに、ここまで錆びてりゃあ大変です。

モノがモノだけに思い切ったこともできません。

結局久しぶりに禁じ手の大技を繰り出しやっと外しました。

大技と言っても「レインメーカー」のような大層なものではありません。「レッド・インク」程度のものです。

ポートから漏れ続けた燃料が滴り、ビスを腐食させたようです。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

中身にご興味をお持ちの方もいるでしょうが、公開しません。

「俺にもできそう」とか言って開けて、出来ることがないからまた閉める。

その時にもんのすごく重要なピンが外れてしまったり、画像のように配線の位置がずれてバイメタルに接触してヤケドしたりします。

構造や役割、システム全体の理解、調整値など分かっていないのであれば開けても何もできません。

扱いを間違えれば即オシャカになってしまうデリケートな部品もあります。

BOSCHがO/Hキットを出さない理由もよく分かります。

当社にO/Hのご依頼をお考えの方(ショップ様も含む)、お願いです、どうか開けないでください。

開けたあとに「どこをどうすればいいのか?」なんてご質問にもお答え致し兼ねます。

もんのすごく勉強したんですよ。どうも日本人は情報はタダだと思っていらっしゃる方が多い気がします。

私もれっきとした日本人ですが・・・。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

中のビスもこの通り。ポート部分に塗られていたセメントは漏れを止めるためでしょうが、ガソリンがそんなもんで永久的に止まるはずがありません。

久々に「昭和」な自動車修理跡を見ました。

フェラーリ328 ウォームアップ・レギュレーター修理

中身を空にして、残ったポート部分(画像右側のスチールの塊)とノックピンを外してお客様のご要望でブラストします。

きれいになって却ってきます。

うちにもウェット・ブラスターが欲しいです。

投稿日:2013/08/21