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Ferrari 328 について思うこと。

Virage Old and Neo Classic Car

フェラーリ328 Kジェトロ修理
本日テスト走行を終えてきっちりとリミットまでエンジンは回ることを確認しました。

今328について思うことは、維持が楽だということです。
もちろんメルセデス・ベンツのようにパーツが何でも揃うわけではありませんし、その辺で診てもらえるものではないでしょう。
しかし、フェラーリの中では、いや、イタリア車全般の中でも維持し易い車種であると思います。

まず第一の理由は「何も特別なことが無い」ということです。
電子制御になる前の最後のモデルであり、エンジン自体も機構的に何ら特別なところはありません。
エンジンの横置きレイアウトはエンジンを降ろさずしてベルト類の交換が可能であり、エンジンマネージメントは機械式です。
診断に必要な高価な純正テスターも必要ありませんし、当ショップではKジェトロの修理O/H、調整も承っておりますので不具合があっても安価で直ります。
もちろん、機械的に磨耗したエンジンやトランスミッションはO/Hが必要になりますが、今やピストンやコンロッド等も純正以外で良いモノが安くあります。

 

第二の理由は「高価な純正部品以外で対応できる箇所が多々有る」ということです。
欧米では以前紹介したようなオリジナルを凌いだ上で安価な部品が数多くリリースされています。
もちろん中には不細工なものもありますが、絶対純正より良いモノが普通にあります。328は生産台数も多く世界中にファンがいるためビジネスになっているのでしょう。
また、頻発するオイル漏れに対してもより高性能な国産のオイルシールに交換すれば軽減されることでしょう。

 

※オイル漏れに関して補足すればオイルパン等面積が大きい鋳物の場合熱膨張率が高い上に残留応力が抜けて、新品の時にはフラットだった当たり面に歪が出ていることが考えられます。

また、内装等に関してもアルミの板を曲げて皮革を張っただけのものであったり、分厚いFRPであったりと60~70年代の手法と変わりありません。
一体成型のプラスティックならどうしようもありませんが、これならどうとでもなります。
もちろん上記以外にも様々な案件がありますが、今の時代にできないことはありません。
壊れることが解っていながら、また同じ高価な純正部品に交換する必要はありません。
この辺りの事情に関しては、私自身英語でのコミュニケーションが問題無い上に、アメリカとドイツに外部スタッフが居る当ショップの強みでもあります。

 

今回、お預かりしているお車を隅々まで検証しました。
ただただカッコいい328ですが、ココをこうすればもっと良くなると思う部分も多々あります。
一つの例として、普段メルセデス・ベンツのW201をアシにしているせいか、ステアリングポストの剛性の無さは気になる部分です。
操作系統はモロに身体が感じる部分ですのでもの凄く気になります。
裏を覗いて検証してみましたが「ありゃりゃ・・・」というのが感想です。
改善策を考察し、改善後をイメージするとニヤけてしまいます。
合わせて私が自分で乗るならば電動パワーステアリングを装着します。
ノーマルの状態でも走り出せば全く気になりませんが、パーキングではちょっとしんどいです。
特においしいレストランで満腹になった後などには応えます。
昔はわざわざパワーステアリングを取っ払って、わざわざパワーサポートのないステアリングラックを買って装着して山をブッ飛ばしていました。
今でもそういう衝動に駆られますが、今はいかに気持ち良く、心配なく、ストレスなく古くてカッコいい自動車で走ることができるかということのほうが重要になりました。
それなりに歳をとったということでしょうか。

先日もお客様と話していましたが、イベントの時だけに乗るだとか、夏は心配だし暑いから乗らないんじゃなく、
古くてカッコいい自動車でシレーっと梅田や六本木に出掛けると最高にクールだということです。
昔のハード・ロックをBGMに田舎道をブッ飛ばすのも爽快ですが、夜の都心を涼しい顔してSteely Dan でクルージングするのも乙なものです。

 

現状の中古車市場での価格は思っていたよりも購入し易いものになったのではないかと思います。80年代以前のあの手の自動車がそうであるように、今後は80’sモノも価格が高騰していくのではないかと推測しています。
現に米国内でアメ車ではそのようになっているようです。彼の地ではそれらは専らアップデートしてバリバリに仕上げて乗ることがトレンドです。
※今後もそれが主流になることが予想されるので「トレンド」は語弊があるかもしれません。

昔憧れた自動車がまた遠退いてしまわないうちにご決断されたほうがいいかもしれません。
自動車は確かに大きな買い物です。
しかし、これを読んでくださっている方はお分かりだと思いますが自動車が与えてくれる様々なことは計り知れません。
今から古い自動車にお乗りになるなら、昔のようにいくら直してもまた壊れるだとか、原因不明のトラブルなんてことを心配されることはありません。
きっちり手を入れて対策やアップデートをすれば普通に乗れるようになります。
重いクラッチを軽くすることもできますし、真夏のど渋滞に嵌ってもエアコンを効かせることも可能です。

お車を探されていらっしゃる方もご相談くださいませ。
欲しかった自動車を手に入れるということは、なんともロマンチックなことだと思います。
手に入れられた自動車はきっとあの頃の自分へと誘ってくれることでしょう。
ただし、ちゃんと手を入れて調子がよければですけどね。

投稿日:2013/09/14