オーナー様はこの画像を見て「元に戻るのか」と心配されるかもしれません。
が、当ショップではわりと頻繁に見る光景であり「本来の姿に戻す」ためにこの作業をします。
長くお預かりしていますR107ですが、診ているといろいろ出てくるものです。
過去に装着されたシート・ヒーターやオーディオ関係の配線がのたうちまくっています。
しかもかなり太い配線が使用されており、取り回しがよくないためヘタすりゃあ火災にさえ繋がりかねません。
特に10年20年前にオーディオ関係(パワーアンプの増設等)をいじった車の場合、配線の処理が非常に甘いものが多く見られます。
当時は最高のものだったとしても、今は時代が違います。
無駄に大きく、無駄に電力を消費し、無駄に太い配線を使っています。
何より、グルグルに巻いた余分な配線が整備性を著しく阻害しています。
オーディオ屋さんはご自身の仕事を優先で裏から見ればグチャグチャなんてのが過去数多くありました。
良い音を追求することに異論はありませんが、本来の自動車としての機能や整備性に支障を来たすようなものに関してはいかがなものかと思います。
この辺をすっきりさせるためと、当初見送り予定だったヒーターコアの交換を実施します。
もうしばらくお時間をいただくことになりますが、ここをやっておけば車内の空気がガラリと変わります。
張り替えられた美しい内装に見合った空気を堪能していただけることでしょう。
このように過去クールじゃない整備がされている箇所を出来る限りリセットしていきたいと考えています。
過去装着されたワケの分からないユニットや使用されていない配線や後付けスイッチ等、見ていないフリをするのではなく対処していきたいと思います。
シンプルにキープすることが自動車にとってはベストです。
勘違いされることも多いですが、現代のテクノロジーを流用する理由は部品点数を減らして自動車をシンプルにキープするためです。
それが故障する原因を減らしていくことになります。