砲金ブッシュを抜いて。
新しいものを圧入してから、ハンドリーマーで内径を仕上げます。
ウォームギアをブラストして研磨した後、エンドの加締め(スウェージング)をします。
ステアリングシャフトを通した後、
新品のロッカーシャフトを挿入します。
左はオリジナルのエンドプレート。ベアリングの受けを兼ねています。ご覧の通り錆びています。
配線を通すための中央の穴はキットの装着により不要になるため、レーザーカットで新規製作した右のプレートに交換です。
黒色で腐食防止のメッキをしています。
エンドプレートと本体の間に薄いシムを挟んで、ベアリングの当たりを調整します。
この時代のこの手の英国車は、部品も豊富で安く構造もシンプルなのに何でちゃんと面倒を見てあげないのでしょうか?
ラック&ピニオンにコンヴァージョンするキットなどもありますが、
その前にちゃんとした状態がどんなものか知る人が少ないのではないでしょうか?
いくら足回りのブッシュを総交換しようが、ステアリング・ギアボックスにあんな大きなガタがあればフラフラして真っすぐ走るわけがありません。
電動パワーステアリングはすばらしいものだと思いますが、その機械的なガタを治すものではありません。
電動パワーステアリングの装着をご希望される方は、まず現状の車体側のコンディションをよく把握されることをお勧めします。