Virage 整備記録

2016年9月13日

ALFA 4C 電動パワーステアリング (RHD)

ALFA 4C 電動パワーステアリング パワステ
リフトアップ・ポイントさえ分からなかった新しい自動車です。お忙しい中ご丁寧に対応していただいた横浜サービスセンター担当者の方、ありがとうございました。ALFA 4C 電動パワーステアリング パワステ
電動パワステの取り付けで、何でここまでバラす必要があるのかと思われるかもしれません。所謂「バッ直」電源をステアリング・コラム周辺に引き込む必要があるためです。バルクヘッドを貫通したグロメットには、バックカメラの配線がすでに通してあります。同様にそこを通せば10分で引き込みが完了します。が、容量の大きな電源線がバックカメラの配線のそばを通ることによるノイズの発生及び、カーペットも敷かれていない、カーボン・ファイバーのモノコック上を後付けの電源線が這うことによる「見た目」が損なわれることを避けるためと、シート・レールなどに万が一挟まれてしまった場合を想定すると純正のハーネスと同様、フロアトンネルの中を通します。10倍の時間が掛かります。プラス、1ロールの金額を聞けば泣きそうになるMilspec wire で約5000mmの配線を、これまた胃が痛くなるような値段のRaychemのヒートシュリンクで覆います。格好や酔狂でそれを選択しているのではありません。圧倒的なクオリティと耐久性がそれを選択する理由です。ALFA 4C 電動パワーステアリング パワステ
エンジンルーム内にあるバッテリーからの「バッ直」というものの、よくある安物の丸端子を直接ターミナルに接続なんて幼稚なことはしません。下の画像のMAXI FUSEの空きを使用して、40Aフューズを通して配線します。そのためにMTAの専用端子を用意してパチンと収めます。ALFA 4C 電動パワーステアリング パワステ
何かを取り付けて、それを機能させることは然程難しいことではありません。機能して当たり前、しかしそれに耐久性と安全性を持たせ、違和感なく纏めることは知恵と手間と時間とセンスを要します。世界中のEZEPSディーラーでALFA 4Cにパワステキットがインストールされていますが、ここまでやっているのは現状当ショップだけです。 電動パワステは、結構な電流を要するため、電気の知識に乏しいショップ様などでインストールをお任せできません。また、インストールする方のセンスにより、美観を損ねるような結果になっても、それをキットのせいにされかねません。私たちは日本のエージェントとして、ブランドを守る使命があります。今回は東京のお客様のオーダーで、陸送にてお車をお持込みいただきました。関東地方のお客様が多く、信頼できる関東のショップ様をご紹介したいところですが、そういうショップ様は忙しく、逆にご迷惑をお掛けすることにも為りかねません。よって、遠方のお客様にはお手間を取らせますが、当ショップまでお車をお持込いただくか、陸送をお願いしていただきます。