Virage 整備記録

2019年7月20日

Ferrari 400i K-Jetronic part 11

分解、ブラスト、メッキ。

割れていた軸のブッシュもテフロンにて製作。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

ガバナーウェイトも分解してお掃除。

スムースに動くようになりました。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

ベアリングは両面シールタイプのmade in Japanに交換。

ガスケットもCADで図面を起こして製作していただきました。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

トリガーもブラスト後メッキ。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

ロワーカバーの取り付けビスは、マイナスの頭からHEXのものに交換。

クラシケの審査員さん、ここまでチェックしますか?

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

オリジナルも一応はシールド線を使っていますが、

最早ご覧のように意味を成していません。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

はい、Military specのシールド線にしてやりました。

Ferrari 400i フェラーリ Kジェトロ修理 ジェトロニック ウォームアップレギュレーター

なぜあんなに水の侵入があったのか。

上の画像のボディの真ん中辺にあるポッチ、これにスリットが有り中に通じています。

洗車するとここにモロに水がかかるらしく、ここから中に侵入するようです。

内部からシールで処理しましたが、そもそも使いまわしのディストリビューターを違う車

両に載せて倒立する角度を変えた場合、変わった条件に伴い仕様変更があるべきです

がそんなことを当時のフェラーリがするわけもありません。

今回はこのような処理ですが、マグネットのピックアップもベースアダプターを製作して、

現代のセンサーを流用したほうが余程正確な信号を送信できることでしょう。

つうか、それらをやったところで中身が機械式のガバナーである限り定期的なメンテナ

ンスが必要です。

また、10,000kmもたないローターやキャップに毎回安くない費用を払うことがアホらし

いと思うのは私だけでしょうか?

昔は定期的に「ポイント」を磨いたり、交換したり、ギャップを調整したり、その度に点火

時期をチェックしたりなんてことをやっていたものです。

それをどうしても「したい」のであればどうぞお楽しみくださいませ。

私は出先でボンネット開けてそんなことするのは真っ平御免です。

ディストリビューターが存在すること自体嫌です。

今やそんなもの必要ありません。MSDのユニットも要りません。

6×2のコイルパックをセットしてメンテナンス性も信頼性も向上した上に見た目もスッキリ

とします。