Virage 整備記録

2019年5月30日

W109 300SEL 6.3 エンジン電子制御化考察 スロットル編

夜帰る前にセットしておけば、朝来れば出来ています。

今回は3D CADでのデザインです。

W109 300SEL 6.3 restomod M100 removal EFI MoTeC 電子制御化

W109 300SEL 6.3 restomod M100 removal EFI MoTeC 電子制御化

フィッテイング確認のためのモックアップです。

で、何の部品かというと、

W109 300SEL 6.3 restomod M100 removal EFI MoTeC 電子制御化 W109 300SEL 6.3 restomod M100 removal EFI MoTeC 電子制御化

電子制御スロットルのアダプターです。

「アダプター」自体があまり好きではありません。こういうことをする度にインテークマニフォールドを丸ごと造り直したくなりますが、コストのことを完全に無視することもできません。

取り敢えずの位置決めのための試作なので、エッジがはみ出していたり、ねじ穴の深さ等考慮すべき課題はまだありますが、3Dプリンターでの試作の場合すぐに修正ができます。

実際に形になり、フィッテイングしてみないと分からないことのほうが多いのです。

W109 300SEL 6.3 restomod M100 removal EFI MoTeC 電子制御化

こういう場合に拘るべきは、メンテナンス性と極力見た目をスッキリさせることです。

メンテナンス性とは、その後何かトラブルが起きた際にその部品(この場合スロットル・ボディ)がなるべく容易に取り外せることであったり、誰でも入手できるこのスロットル・ボディに加工をしないこと。

このBOSCH製のスロットルを買ったそのまま付け替えることができることが重要です。

見た目に関しては、いかにも「取ってつけた」ようにならないように気を付けます。

そして、メーカーオリジナルのエアクリーナーをそのまま残して使えるようにするということです。

デザインが決まれば、データをそのまま加工業者に渡してアルミを削り出してもらいます。

電子制御スロットルに関して今だに誤解している方が多いようです。

採用され始めた初期の頃は「レスポンスが悪い」だの「感覚が気持ち悪い」だのと言われていましたが、今やそれを採用していない自動車を探すことのほうが難しいでしょう。

いつも新しい技術が出る度にそう言われるのですが、そこから何年経っているのか考えてみればいかがでしょうか?

技術は常に進化します。

ネガがあれば、それは課題になり解決されていきます。

技術は今この瞬間にも進歩しているのに、何年も前の古いままの情報を脳に大事にキープしている方が多いようです。

中には「いや、あのスロットル・リンケージが繋がっている感じが良いんだ」

という方もいらっしゃるでしょう。

しかし、そういう方の所有のお車に限ってリンケージにガタがあったり、スムーズに動いていなかったり、引っ掛かったり、バタフライが歪んでいたり、シャフトが捻じれていたりというパターンが多いと感じるのは気のせいでしょうか?