Virage 整備記録

2014年1月16日

JENSEN Interceptor

JENSEN Interceptor

JENSEN Interceptor
70’Sファンの方こんばんは。先日たまたま英国国営放送の番組で例のアフォ3人組がこの車で遊んでいるのを観たところでしたので、お問い合わせがあった時にはびっくりしました。偶然にしては車がカルト過ぎるでしょう。JENSEN Interceptor
当時のイタリアのデザインを懐かしんで涙ぐむ方もいらっしゃるでしょう。当ショップのお客様で数人食いついてきそうな方がいらっしゃいます。JENSEN Interceptor
どっちのエンジンが載ってるのかと見てみるとヘッドカバーに「440」の刻印。ということは440ciつまり7212cc!!この時代に男前です。辛うじて冷間時のハーレーみたいなアイドリングをしているので、取り敢えずちゃんと動くように調整します。アップデートメニューはたくさんありますが、クライスラーのV8を搭載しているので楽です。パーツは選り取り見取り、EFIキットはもちろんのこと、5速MT、4、5速ATなんでも基本的にボルトオンです。よく分かってない方ほどアメ車のV8をバカにしますが、きっちりチューンすれば最高にイイ音で吠えます。 70’sや80’sの自動車は大好きですが、それらが受けてきた整備は好きではありません。オーナーの懐具合なのか、整備業者のセンスの問題なのか分かりませんが、折角の車が安物になってしまっています。一見綺麗に見えるこのインターセプターですが、何度もリペイントを繰り返されて厚塗りされた上にブリスターが出てきています。販売店はコストを掛けずに車を売りたいため、その時に綺麗に見えればいいという考えだったのでしょう。また、市場の相場などから考えてリペイントに100万円や200万円も掛けて、それを車両価格に乗っけると売れるわけがないという判断なのでしょう。それをずっと繰り返してきたのがこの業界だったと思います。ショップ側だけの問題ではなく、ユーザー側にも、更には「安く買って楽しもう!」なんて煽ったメディアにも問題があったのではないでしょうか。もうそういう時代は終わったと思います。この時代にこのような自動車を楽しむおつもりならば、どうかお金を掛けてくださいませ。この連鎖を止めなければならないと思っています。市場の人気や相場、リセール・ヴァリューなんてことを考えられるのであればそもそも古い自動車を選ぶことは止めておいたほうがいいと思います。現代の技術やマテリアル、塗料を使用してきっちりアップデートすれば古い車でも永く安心して楽しめます。 次回、70’s、80’sの自動車でよく見る訳の分からん修理、整備をご紹介します。