塗装剥離

塗装の美しさや耐久性は全ては下地できまります

ボディーブラスト

日本で主流の塗装の重ね塗りは品質的に不十分。塗装剥離をしっかり行い、下地を均一にしてこそ美しい外装に仕上がります。 有料放送のアメリカのカスタムカー番組をいつも見ている方は、車体は「つるつるのボディー」の状態から下地が当たり前のように思われるかもしれませんが 日本では異なります。 アメリカのショップでは塗装剥離はブラスト工法が主流ですが、日本では普及しておらず、未だに重ね塗りや手作業による塗装剥離されることが殆どです。 日本と欧米の車の品質の差は、下地以前に既に大きな差が生まれていました。

車の塗装剥離はブラストで美しく

車のオーナー様の意識の違い

全米で普及しているにも関わらず、日本で普及しないブラスト工法。なぜだか疑問になりませんか。 装置が高額であるからという理由もありますが、日本とアメリカの車文化の違いも関係しています。 特に、塗装剥離を行う機会が多いのは「クラシックカー」ですが、このクラシックカー文化の違いが顕著に設備面で差がでています。 日本では、数十年前の「安く乗るクラシックカー」ブームの影響からか、整備に予算を掛けないのが何十年もの間の主流となっていました。 未だに予算を掛けずにクラシックを楽しめるという認識の方が多いようです。 当然こういったオーナー様の多くは、外装も安く仕上げようと考えていることでしょう。 クラシックカーに限らず日本の車の整備・板金塗装業界は予算を掛けない方針の業者が大変を占めます。

一方でアメリカでは「クラシックカー」を美しく仕上げ乗ることは「成功者のステータス」とされ、高品質な車再生の需要もありました。 ブラスト工法はこの数年で瞬く間にアメリカで主流の塗装剥離の手段として全米に普及しました。ブラストが外注できる専門業者もあります。 時間を掛けた手作業による塗装剥離よりも品質が高く、早いブラスト工法のほうがコスト削減にもなり良いことずくめです。 現在のアメリカで、あえて手作業による塗装剥離ににこだわるショップは居ないと思います。

日本でも高品質なクラシックを求める方の需要が全く無いわけではありませんが、全体的に日本の整備士のクラシックカー再生技術の低さをよくご存知で、 本格的なレストアは欧米で行っている方も多いようです。日本はクラシックカー保有者が多いにも関わらず、ブラスト工法を望むオーナー様の数が少ないようです。 他にも幾つかの要因が考えられ、これらの要因が重なり普及の妨げになっているように思います。

重ね塗りされた車の外装の問題点

重ね塗りの問題点1

左上の写真は塗装下から錆が浮き出た外装の写真です。 購入時にキレイな外装であっても数年後には汚い状態になってしまうのは珍しいことではありません。 車の塗装の多くは「重ね塗り」が主流になっています。 作業工賃は抑えることが出来ますが、重ね塗りにはヒビ割れや錆が浮くなどの問題があります。

錆を全て取り払いきれず残っている状態から塗装を重ねた場合に発生します。塗装後わずか数年で塗装下から錆が浮いて剥がれていきます。 重ね塗りを繰り返すと外装の厚みが増し、塗装割れが起こります。 酷い場合は2年程度で錆浮きやヒビ割れが起こります。

クラシックカーの外装の状態

重ね塗りの問題点2

外装が重ね塗りされているかどうかは一般の目からは判別が難しいですが、日本で流通しているクラシックカー(旧車)の 多くは重ね塗りされた外装です。安い価格で流通しているクラシックほど塗装は重ね塗りが繰り返されています。 数百万以下で購入できるようなクラシック5台中、5台が元の塗装の上から3回~5回の重ね塗りが施されていました。

車はボディーラインも計算されて設計されています。当然外装に反射する光もキレイなラインをみせます。 車の外装に光が当たったとき、反射した光が美しくない車があります。重ね塗りされて均一な面になっていないことも原因とされています。

酷いものは下地をせずに外装の上から別の色の塗料を重ね塗りされています。白い外装の下から赤色の塗装が現れてくることもあります。 小学校の美術の時間に習った 「色の三原則」を覚えていらっしゃる方はお気づきになると思いますが、 美しい白色を出すなら白地も白色ではなくていけません。 ひどく色の発色が悪い外装だと思っていたら、案の定、赤い塗装の上から白色塗装が塗られていました。

重ね塗りの問題点2

塗装剥離が行われない理由

重ね塗りの問題点3

塗装のヒビ割れ、錆の浮きを防ぐには、外装の塗装剥離が必要です。 剥離をしてボディーの状態を確認(錆の進行度を確認)します。 外装は塗装剥離からやり直すと100万を超えます。錆の進行が酷い場合は板金作業も別途必要になります。重ね塗りの場合は数十万で 行うことが出来るため、多くの方が安さ優先で重ね塗りを選択しがちです。 費用を安く抑えようと重ね塗りをしても外装の品質は低くなるだけで、問題が発生する数年度に塗りなおしを繰り返すことになります。 永く乗り続ける車には重ね塗りは不向きですが、クラシックカーでも重ね塗りが主流になってるのは何故だと思いますか。

業者でも塗装剥離作業は避けられ気味です。こだわりのある業者でもない限り、塗装は重ね塗りを勧めてくるでしょう。 日本での塗装剥離の主流は手作業で行われるのがほとんどです。塗装剥離の相場は40万~50万前後ときまっています。 人件費がかかる割りに工賃が見合わない合わないというのが業者が剥離作業を避ける理由の一つにもなっています。 車全部の塗装剥離の場合は断る業者もいるほどです。

塗装剥離に1ヶ月以上かかる

カスさえ残らないように全て剥がしとる気でいると1ヵ月程度の期間では終わりません。 右上のような状態にまで剥がしとることは一般的な塗装剥離では行われません。 手作業でここまでキレイに取り去る事は日本ではあまり行われません。 クラシックカーの再生専門店(レストア・ショップ)の中でもごく一部。(1台の工賃が数千万以上かかるような本格的なレストア専門店ぐらい。) こだわりの強い板金業者様の中には、キレイな状態での剥離をされる業者様ももいらっしゃいますが、それなりの工賃が必要です。数ヶ月かけてキレイに塗装を剥がしても、手作業で出来る品質には限界があります。小さな穴や細かい溝まで全て取りきることは不可能です。 また、ヘラで擦りとるのでボディー表面には一定方向の傷やヤスリ跡が入ります。 剥がした後は、溶剤を水で洗い流し、1週間ほどかけて乾燥させます。乾燥が不十分だと最後に洗い流した水が錆の原因になることもあります。

手作業とブラスト工法の違い

アメリカで主流はブラスト

手作業での塗装剥離は、細かい穴や溝まで完全には取り払いきれません。 せっかく塗装剥離をしても数年後に錆が浮いてくることもあります。ブラスト工法は従来の手作業による塗装剥離での問題を解決し、品質向上につながります。 世界的に車の外装の品質が良いのはは当たり前とされる時代。 塗装の美しさは当然のように求められています。美しい塗装には完璧な下地つくりが必要です。 完璧な下地づくりにはブラスト処理が必須となっています。

日本では普及していないブラスト工法による塗装剥離ですが、手作業による塗装剥離がが1ヵ月以上かかるのに対して、 ブラスト処理だとわずか半日程度で車1台全ての塗装剥離が完了します。 圧倒的な時間短縮と品質向上、コスト削減にもつながることから、レストアが盛んなアメリカではブラスト工法が主流。 装置が自社にないショップでもブラスト外注が容易に出来るぐらいに普及しています。

品質・耐久性を向上させるドライブラスト処理

ボンネットが15分でブラスト完了

金属の腐食を防ぐ

ドライブラスト工法は水や溶剤を一切使用せず、メディア(砂や硝子ビーズなどで出来た専用の粒)と空気の圧力だけで塗装を剥がし取ります。溶剤使用による金属表面の化学変化を心配する必要もありません。 水による腐食の進行もありません。

高い錆除去の効果

ドライブラストの粒

ドライブラストに利用するメディアのサイズや種類変えることで、様々な材質のボディーの塗装剥離に対応できます。 このメディアを変えることで表面の錆も剥がしとることができます。 特に錆取り効果は高く 手作業では届かない細かな溝や、裏面などの除いても見えないような箇所に錆があったとしてもエアーを当てることで 除去することが出来ます。固めの物体であればブラスト処理が出来ます。腐食が進んだ錆を除去する事も可能です。 基本的にアンカー効果が得られるため、部品等は全てはずした状態でブラスト処理を行うことが最適です。 弾力性のあるゴムなどの物質はブラスト効果が出ませんので万が一ゴム製のパッキン類が付随していても傷める心配がありません。

塗料の密着性を高めるアンカー効果

サンドブラスト(ドライブラスト)処理を行うと均一で滑らかな表面に仕上がります。表面の酸化物や汚れも除去するので クリーンな活性面を表面に出現させ密着性が向上します(アンカー効果)。触ると少しザラザラとした質感になる点がポイントです。 これらの効果で理想的な面を作り出し、加工物の寿命を延ばします。 サンドペーパーやグラインダーに比べて加工面に方向性がないので、傷の箇所での凹凸が無く均一な密着性能があります。 完全につるつる磨かれた状態よりも少しザラザラしている質感のほうが塗料の付着が良いのでドライブラスト工法は車に最適な工法です。

塗料の密着性を高めるアンカー効果

ドライブラスト装置

塗装剥離には向いているドライブラスト工法ですが、 車が収納できるサイズの「ブラストブース」と「空気とメディアの分離装置」、「コンプレッサー」部分はは必須です。 空気は水のように流動性が無いのでコプレッサーの容量も高圧力が出せるものが必要になります。 ドライブラスト工法は全体的に大掛かりな装置になります。 導入するにはそれなりの規模が必要です。

日本では船舶用のブラストブースは比較的全国に普及していることから、海辺に持ち込まれることもあるようです。 船舶用はどうしても塩分を気にしながらの塗装剥離になってしまうので、車には避けたい場所です。船舶用以外で、車がまるごと格納できるサイズのブラストブースがあるのは、日本でも数箇所しか無いようです。 一般的な外注受付は行っていない企業様がほとんどで、根気強く探さしてようやく場所をみつけれるようです。 基本的には、ブラスト処理の外注依頼は行っていないということです。

車両の塗装剥離のドライブラスト工法の装置規模

現状の日本では板金塗装業者にはブラスト装置が無いので、スペシャルショップ自らが装置を導入しているような状態です。 日本では導入の少ないブラスト装置をいち早く導入している、スペシャルショップの皆様の活躍は専門雑誌等でも目にすることが出来ることでしょう。

車専用ドライブラスト装置・専用車ブースを設置

ウェットブラスト装置と比べるとその大きさの違いが一目瞭然。 車が収納できるサイズの「ブラストブース」と「空気とメディアの分離装置」、「コンプレッサー」部分はは必須です。 ドライブラスト工法で一番大掛かりなのが空気をキレイにする装置部分。 弊社では環境対策も考慮して適切な設備を導入しています。

環境にやさしい日本製ブラスト装置

環境にやさしい99%クリーンな排出空気になる最新のブラスト装置

ドライブラスト工法は、空気と一緒にメディア(砂や硝子素材の小さな粒)を混ぜて吹き付けます。 ブラストブース内は粉塵が舞う環境になり、マスクなどの防護服は必須です。 使用済みの空気にはメディアが含まれた状態で、その空気を吸うと人体には良くありません。 大気汚染にもなります。ドライブラスト工法の設備を導入する場合、粉塵規制をクリアできるかの審査があります。 環境対策では日本は指折りの国です。粉塵問題に対してもすばらしい装置が開発されています。弊社のブラスト装置は日本製。 使用後の粉塵は全てタンクへ回収され、メディアと空気とに分離されます。粉塵捕集効率は99.9%以上。 クリーンな空気になり排出されます。粉塵捕集装置も含めると、それなりに大掛かりな装置になりますが、車にも環境に優しいブラスト装置です。